“おがら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
苧殻61.3%
麻幹12.9%
麻殻6.5%
麻稈6.5%
績殻3.2%
苧売3.2%
苧稈3.2%
麻柄3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
傘は苧殻おがらのように背後へ飛んだ。あとから勘次が来ると閃くように気がついた藤吉、足踏み締めて振り返りざま精一杯に喚いた。
麻幹おがらを斬るという言葉はあながち誇張ではない。斬られるものが、狼狽のあまり半ば喪心そうしんしてしまい、斬る者は手に入って、斬るごとに無我心業の境になってゆくのである。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
漁師共のもりと、船とは、麻殻おがらのように、左右にケシ飛んでしまう。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ただ単に麻稈おがらをめいめいの齢の数だけ折って、草のかずらでからげ、それを枕の下に敷いて寝て、七日の朝早く川へ流すだけの行事をそう呼んでいたのである(秋田風俗問状答)。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
どこの家でも績殻おがらで杉の葉をんで、仏壇を飾って、代々の位牌いはいを掃除して、萩の餅やら団子やら新里芋やら玉蜀黍とうもろこしやら梨やらを供えた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
其の動機は事業の失敗しつぱいで、奈何いか辛辣しんらつ手腕しゆわんも、一度逆運ぎやくうんに向ツては、それこそなたの力を苧売おがらで防ぐ有様ありさまであつた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
蝋燭ろうそく燈蓋とうがいの普及する以前には、いっさいの照明は松明たいまつでなければならぬから、迎え送りの門火の苧稈おがらまでが
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鹿沼は麻の名産地といわれる位の処で、垣根も屋根の下葺したぶきもすべて麻柄おがらを使ってあって、畠は麻に占められているから、五穀類は出来ません。