“えくぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
笑靨34.0%
笑窪13.0%
笑凹2.0%
靨笑1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母親はそう云って笑った。だが、娘は、母親の若よかなえくぼのある頬が鳥渡の間、内気な少女のように初々しく輝くのを見た。
或る母の話 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
そして初めて彼女は、羞ずかしそうに頬をあからめて、溶けんばかりのえくぼうかべながら私の方を見上げました。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
指さすと、彼女は、不敵な、そしてまた、ひどく蠱惑こわくな、あの笑靨えくぼを、海月くらげのように、頬に、チラつかせて、
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寧子ねねは、笑靨えくぼへかけて、眼のうちの白珠をほうりこぼした。うれきして、良人と共に家へ上がった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、やけに聴えぬ程度に呟いて、アバタの上に笑窪えくぼを泛べたりしていたので、佐助は阿諛の徒以上に好かれ、城中の女共の中には、
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
しらざりし珠運を煩悩ぼんのう深水ふかみへ導きし笑窪えくぼ憎しと云えば、可愛かわゆがられて喜ぶは浅し
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
女の両頬と顎に浮いた笑凹えくぼが出来た。頬が真赤になって瞳が美しく潤んだ。私は又、驚いた。どう見ても処女である。コンナ処に居る女じゃない。
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こころもち薄い腮の中央まんなかに、北欧人種式のくぼみがありますから……「頬の笑凹えくぼがルビーなら腮の笑凹はダイヤモンド」と申しますアレで、男にはあまり必要のない美的要素で御座いますが……御覧の通り微笑を含みますと一層よく解るので御座いますが……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
白い顔に薄く白粉をして、両頬に少し縦に長い靨笑えくぼを刻みながら、眩しいような長い睫毛まつげをして
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)