“あんや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
闇夜53.5%
暗夜46.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中にも利安は伊丹の町の銀屋をかたらつて、闇夜あんやに番兵を欺き、牢屋の背後の溜池ためいけおよいで牢屋に入り、孝高に面會した。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
と、孔明の計を奉じて、土嚢どのうせきを一斉にきった。さながら洪水のような濁浪は、闇夜あんやの底を吠えて、曹軍数万の兵を雑魚ざこのように呑み消した。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雪下ゆきふるさかんなるときは、つもる雪家をうづめて雪と屋上やねひとしたひらになり、あかりのとるべき処なく、ひる暗夜あんやのごとく燈火ともしびてらして家の内は夜昼よるひるをわかたず。
爺は後生が恐ろしいと申すが、彼岸ひがんに往生しょうと思う心は、それを暗夜あんや燈火ともしびとも頼んで、この世の無常を忘れようと思う心には変りはない。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)