一枚絵の女いちまいえのおんな
ご家人の貝塚三十郎が、また芝山内で悪事をした。 一太刀で仕止めた死骸から、スルスルと胴巻をひっぱり出すと、中身を数えて苦笑いをし、 (思ったよりは少なかった) でも衣更の晴着ぐらいは、買ってやれるとそう思った。 歌麿が描いた時もそうだった。 …