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黒羽織
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くろばおり
ふりがな文庫
“
黒羽織
(
くろばおり
)” の例文
堺筋
(
さかひすぢ
)
との交叉点に来た時、坂本はやう/\敵の砲車を認めた。
黒羽織
(
くろばおり
)
を着た大男がそれを
挽
(
ひ
)
かせて西へ退かうとしてゐる所である。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
大きな五つ紋の
黒羽織
(
くろばおり
)
に白っぽい
鰹魚縞
(
かつおじま
)
の
袴
(
はかま
)
をはいて、桟橋の板を
朴
(
ほお
)
の
木下駄
(
きげた
)
で踏み鳴らしながら、ここを
先途
(
せんど
)
とわめいていた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
黄
(
き
)
がかつた
紬
(
つむぎ
)
の
羽織
(
はおり
)
に、
銘仙
(
めいせん
)
の
茶
(
ちや
)
じまを
着
(
き
)
たのと、
石持
(
こくもち
)
の
黒羽織
(
くろばおり
)
に、まがひ
琉球
(
りうきう
)
のかすりを
着
(
き
)
たのが、しよぼ/\
雨
(
あめ
)
の
降
(
ふ
)
る
中
(
なか
)
を、
夜汽車
(
よぎしや
)
で
立
(
た
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
黒頭巾
(
くろずきん
)
、
黒羽織
(
くろばおり
)
、茶じまの
袴
(
はかま
)
に
雪駄穿
(
せったば
)
きの、中年をすぎたようなからだつきの武家が一人、さっきから、足音をしのんで、ゆきつもどりつ、
家内
(
なか
)
の容子を聴きすまそうとしていたのであった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
玉に
中
(
あた
)
つて死んだものは、
黒羽織
(
くろばおり
)
の大筒方の外には、淡路町の北側に
雑人
(
ざふにん
)
が一人倒れてゐるだけである。大筒方は大筒の側に
仰向
(
あふむけ
)
に倒れてゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
織
常用漢字
小5
部首:⽷
18画
“黒羽”で始まる語句
黒羽二重
黒羽
黒羽町