あざらけ)” の例文
一四しやうを殺しあざらけくら凡俗ぼんぞくの人に、法師の養ふ魚一五必ずしも与へずとなん。其の絵と一六俳諧わざごととともに天下あめがしたに聞えけり。
てうど時候も初袷に、天ぷらの外二三種は、お好み次第に庖丁いれ、直に仕立したてて差上ぐれど、行丈ゆきたけ揃はぬ器の上、糸さへ笑ふ手際のふつゝか、只あざらけき本場の魚を、遣ふを曠衣の売出しに
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
あざらけき魚拾ひけり雪の中 几董
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
興義点頭うなづきていふ。誰にもあれ一人、二四だん家のたひらの助の殿のみたちまゐりてまうさんは、法師こそ不思議に生き侍れ。君今酒をあざらけ二五なますをつくらしめ給ふ。しばらくえんめて寺に詣でさせ給へ。