馬槽うまぶね)” の例文
この寝床は、イエスがベツレヘムの馬小屋で生れたときに寝床の代りをした馬槽うまぶねかたどって、ヨセフがこしらえたものであった。
聖家族 (新字新仮名) / 小山清(著)
「御覧なさい、救世主として崇敬うやまはるゝ耶蘇イエスの御生涯を」と篠田は壁上の扁額がくを指しつ「馬槽うまぶねに始まつて、十字架に終り給うたではありませんか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
旅宿が満員であったため、ヨセフ夫婦は驢馬小舎ろばごやに宿っており、生まれた嬰児えいじはこれを布に包んで馬槽うまぶねさせた。
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
馬槽うまぶね臭気くさみふけつつ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
馬槽うまぶねに星照らす
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
篠田長二の本村の家には戸障子明け放ちて正面の壁には耶蘇ヤソ馬槽うまぶねに臥するの大画を青葉に飾り、洋燈ランプカン/\と輝くもとには、八九歳より十二三歳に至る少年少女二十余名打ちつどひて喧々囂々けん/\がう/\
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
馬槽うまぶね臭気くさみふけつつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)