トップ
>
飄乎
>
ひょうこ
ふりがな文庫
“
飄乎
(
ひょうこ
)” の例文
飄乎
(
ひょうこ
)
として、彼方へ、びっこをひいてゆくのが見える。——にもかかわらず、いかに悍馬に鞭打っても、少しもその後ろ姿に近づくことができなかった。
三国志:09 図南の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三斎は、ますます鋭い凝視を、
飄乎
(
ひょうこ
)
たる面上に、注がざるを得ない。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
まことに
飄乎
(
ひょうこ
)
たる物腰である。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そして酒をのませ
粥
(
かゆ
)
など食べさせてみると、この老人のはなしぶりや態度には、どこか
飄乎
(
ひょうこ
)
たる風があって、わざとらしくなく、また
慾得
(
よくとく
)
もなければ
愚痴
(
ぐち
)
もなく
人間山水図巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
船影が見えなくなるまで、龐統は岸にたたずんでいたが、やがて
飄乎
(
ひょうこ
)
として、何処へか立ち去った。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
一見
飄乎
(
ひょうこ
)
とした旅の坊さんでしかないが、眉骨
隆
(
たか
)
く、口は大きく、どこか異相なところがある。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ところが、その友松どのは、今朝起きてみますと、もうおりませぬ。兵と共に起き出て、まだ夜も明けぬうち、
一笠一杖
(
いちりゅういちじょう
)
の気軽さ、
飄乎
(
ひょうこ
)
として立ち去ったものとみえまする」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それから
半刻
(
はんとき
)
ほど後には、鳥居強右衛門は、もう
飄乎
(
ひょうこ
)
として、町の暗闇をあるいていた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ある日、弥作の貧しい家に、
飄乎
(
ひょうこ
)
として、
白髯
(
はくぜん
)
の一
高士
(
こうし
)
が杖をとめた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この伝統の強い三河
生
(
は
)
え
抜
(
ぬ
)
きの仲間を去って、ふたたび
飄乎
(
ひょうこ
)
として、浪々の
身過
(
みす
)
ぎ
世過
(
よす
)
ぎを送っていたかもしれない——と常に思うにつけて、その恩を、その知己を、感謝している彼なのである。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飄
漢検1級
部首:⾵
20画
乎
漢検準1級
部首:⼃
5画
“飄”で始まる語句
飄然
飄々
飄
飄逸
飄々乎
飄泊
飄客
飄零
飄亭
飄散