類無たぐひな)” の例文
し彼に咫尺するの栄を得ば、ただにその目の類無たぐひなたのしまさるるのみならで、その鼻までも菫花ヴァイオレットの多くぐべからざる異香いきようくんぜらるるのさいはひを受くべきなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ヂュリ (獨語的に)類無たぐひないわがこひが、たぐひないわが憎怨にくしみからうまれるとは! ともらではや見知みしり、うとったときはもう晩蒔おそまき! あさましい因果いんぐわこひにくかたきをば可愛かはゆいとおもはにゃならぬ。