音便たより)” の例文
ときたま音便たよりがあつたつて、蒙古もうこといふところは、みづとぼしいところで、あつときには徃來わうらい泥溝どぶみづくとかね、またはその泥溝どぶみづくなると、今度こんどうま小便せうべんくとか、したがつてはなはくさいとか
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
平岡からは断えず音便たよりがあった。安着の端書、向うで世帯しょたいを持った報知、それが済むと、支店勤務の模様、自己将来の希望、色々あった。手紙の来るたびに、代助は何時も丁寧な返事を出した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時たま音便たよりがあったって、蒙古もうこという所は、水に乏しい所で、暑い時には往来へ泥溝どぶの水をくとかね、またはその泥溝の水が無くなると、今度は馬の小便を撒くとか、したがってはなはだ臭いとか
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)