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面立
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おもだち
ふりがな文庫
“
面立
(
おもだち
)” の例文
編笠にかくれた
面立
(
おもだち
)
は解りませぬが、年のころは三十あまりと思われるのが、
只
(
ただ
)
一人、供もつれず、物思いがちにブラリブラリと
逍遙
(
さまよ
)
っておりました。
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
やがてまたうたたねが途中に入って来た——鋭く顔を刺して
面立
(
おもだち
)
をこわばらせる、塩からい
糠雨
(
ぬかあめ
)
に妨げられながら。……彼がすっかり目をさました時には、もう夜が明けていた。
トニオ・クレエゲル
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
いつの
間
(
ま
)
にか自分の隣りに、背廣に鳥打帽を冠つた年は二十四五、子供らしい
面立
(
おもだち
)
の殘つてゐる一人の男が腰をかけてゐた。然し季子は自分に話しかけたのではないと思つて、默つてゐると
或夜
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お
母
(
つか
)
さんのピニヨレは
何時
(
いつ
)
も白い
紗
(
しや
)
で髪から首筋を包んで居てラフワエルの
描
(
か
)
いた聖母像を想はしめる優しい
面立
(
おもだち
)
の女だが、娘はお
母
(
かあ
)
さん程美しくは無いけれど
気立
(
きだて
)
は更に一層素直であるらしい。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
糸織の筒袖に博多の献上の帯を締め、黄八丈の羽織を着てきゃらこの白足袋に
雪駄
(
せった
)
を穿いた様子が、色の白い
瓜実顔
(
うりざねがお
)
の
面立
(
おもだち
)
とよく似合って、今更品位に打たれたように、私はうっとりとして了った。
少年
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
この老翁は豊かな
面立
(
おもだち
)
で、顔の皺まで
一
(
ひと
)
つ一つ丁寧に描いてある。
茂吉の一面
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
面立
(
おもだち
)
の愛らしい、元気もなかなかよい子でありました。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
いつの間にか自分の隣りに、背広に鳥打帽を冠った年は二十四、五、子供らしい
面立
(
おもだち
)
の残っている一人の男が腰をかけていた。しかし季子は自分に話しかけたのではないと思って、黙っていると
或夜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“面”で始まる語句
面
面白
面影
面目
面持
面喰
面倒
面色
面長
面当