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雪蛆
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せつじよ
唐土蜀の
峨眉山には夏も
積雪あり。其雪の
中に
雪蛆といふ虫ある事
山海経に見えたり。
(
唐土の書)此
節空からず、越後の雪中にも
雪蛆あり、此虫早春の頃より雪中に
生じ雪
消終ば虫も
消終る、
始終の
死生を雪と
同うす。
字書を
按に、
蛆は
腐中の
蠅とあれば
所謂蛆蠅也。
䖧は
蠆の
類、人を
螫とあれば
蜂の
類也、雪中の
虫は
蛆の
字に
从ふべし、しかれば
雪蛆は雪中の
蛆蠅也。
木火土金水の五行中皆虫を
生ず、木の虫土の虫水の虫は
常に見る所めづらしからず。