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陽焦
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ひや
ふりがな文庫
“
陽焦
(
ひや
)” の例文
すっかり
陽焦
(
ひや
)
けがして、乞食臭くなっているので、それを世間並の人間らしく戻すには、どうしても一年はかかったのでございます。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
一学は舌打ちをして
肩越
(
かたご
)
しに眼を向けた。三十四五の
旅商人
(
たびあきんど
)
にしては
陽焦
(
ひや
)
けの浅い男である。
眸
(
ひとみ
)
がぶつかると、急に世辞笑いをして
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すつかり
陽焦
(
ひや
)
けがして、乞食臭くなつて居るので、それを世間並の人間らしく戻すには、どうしても一年はかゝつたのでございます。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
笠をかぶる必要もないほど
陽焦
(
ひや
)
けのしている真ッ黒顔に、これもまた、往来へ捨てても拾い
人
(
て
)
がありそうもない古笠をかぶっているのだ。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大阪の
天満
(
てんま
)
に、原惣右衛門をたずね、不破数右衛門に会い、中村勘助をたずね、潮田又之丞をさがし、東奔西走、
陽焦
(
ひや
)
けと汗にまみれていた。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
僻地
(
へきち
)
山間の悪戦を続けたこの四十日ばかりの間に、秀吉以下、部将たちの顔も、真っ黒に
陽焦
(
ひや
)
けしていた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何の
憚
(
はばか
)
りも
屈託
(
くったく
)
も彼にはない。藤吉郎は、彼女のやや小麦色に
陽焦
(
ひや
)
けした顔をのぞきこんで
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陽焦
(
ひや
)
けのした骨太の顔に薄あばたがあり、耳の下から顎にかけて四半分ほど顔がない。ないというのはおかしいが、太刀で斬られた
痕
(
きずあと
)
の肉が変に縮んでしまったのかも知れない。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、うっかり呼びかけないほど、彼の顔は
陽焦
(
ひや
)
けしていた。
髯
(
ひげ
)
はあまり
生
(
は
)
えない
性
(
たち
)
であるが、肌は
薪
(
まき
)
のように荒れ、
兜摺
(
かぶとず
)
れに額は
禿
(
は
)
げて、鼻のあたまや頬は赤く
霜
(
しも
)
げ、歯と眼ばかりが白かった。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陽
常用漢字
小3
部首:⾩
12画
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
“陽”で始まる語句
陽
陽炎
陽気
陽光
陽氣
陽溜
陽脚
陽火
陽射
陽暦