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陋巷
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ろうかう
ふりがな文庫
“
陋巷
(
ろうかう
)” の例文
如何なる才人も諸君の為に門前払ひを食はされたが最後、露命さへ繋げぬのに違ひない。この故に尾形乾山は
蕭条
(
せうでう
)
たる
陋巷
(
ろうかう
)
に窮死した。
大久保湖州
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
このたびの我が旅故郷の閑古鳥
聴
(
き
)
かんがためとも人に云ひぬ。塵ばみたる都の若葉
忙
(
せは
)
しさ限りもなき
陋巷
(
ろうかう
)
の住居に倦み果てゝとも云ひぬ。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
果して天下をあげてかくの
如
(
ごと
)
き挙に賛意を表してゐる、
上
(
かみ
)
は廊堂の大官より下は
陋巷
(
ろうかう
)
の文士に至るまで、みな高見をのべてその徳をたゝへて居る。
翻訳製造株式会社
(新字旧仮名)
/
戸川秋骨
(著)
然れどもわれは
寧
(
むし
)
ろ十返舎の為に
泣
(
なか
)
ざるを得ざる悲痛あり、彼の如き豪逸なる資性を以て、彼の如きゼヌインのウイットを以て、而して彼の如くに無無無の
陋巷
(
ろうかう
)
に迷ひ、無無無の奇語を吐き
徳川氏時代の平民的理想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
瓢
(
ひさご
)
や瓢やわれ汝を愛す、汝
嘗
(
かつ
)
て愛す
顔
(
がん
)
氏の賢を、
陋巷
(
ろうかう
)
に追随して楽しみを改めず、
盍
(
なん
)
ぞ美禄を得て天年を終らざる、天寿命あり汝の力にあらず、功名また
驥尾
(
きび
)
に付す、瓢や瓢やわれ汝を愛す
新潮記
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
或時は黄塵煙の如き
陋巷
(
ろうかう
)
に籠り、或時は故郷を忍ぶたつきありと物静かなる郊外に住みつる事もありき。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
我がリヒヤード・ワグネルも亦、愛妻ミンナと愛犬ルツスを
率
(
ひき
)
ゐ、
飄然
(
へうぜん
)
として祖国を去つて
巴里
(
パリー
)
に入るや、淋しき冷たき
陋巷
(
ろうかう
)
の
客舎
(
かくしや
)
にありて
具
(
つぶ
)
さに衣食の為めに労苦を
嘗
(
な
)
めぬ。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“陋巷”の意味
《名詞》
狭苦しくきたない町。
(出典:Wiktionary)
陋
漢検1級
部首:⾩
9画
巷
漢検準1級
部首:⼰
9画
“陋”で始まる語句
陋
陋劣
陋屋
陋習
陋態
陋居
陋醜
陋劣漢
陋室
陋策