すき)” の例文
孫六はこれをはじめとし、差しつめ引きつめさんざんに射、鎧のそで、草摺りのすきかぶとの鉢下、胸板、脇腹、相手かまわず敵を射た。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
八五廿日あまりの月も出でて、古戸のすきに洩りたるに、夜の深きをもしりて、いざ休ませ給へとて八六おのれも臥戸ふしどに入りぬ。
先づうれしきここちしてあゆむに、家はもとにかはらであり、人も住むと見えて、古戸ふるどすきより灯火の影もれてきら々とするに、八二こと人や住む、もし八三其の人やいますかと心さわがしく