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門並
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かどな
ふりがな文庫
“
門並
(
かどな
)” の例文
旧字:
門竝
細い
釘店
(
くぎだな
)
の往来は場所
柄
(
がら
)
だけに
門並
(
かどな
)
みきれいに掃除されて、打ち水をした上を、気のきいた
風体
(
ふうてい
)
の男女が忙しそうに
往
(
ゆ
)
き
来
(
き
)
していた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
そこは僕の住んでゐた
元町
(
もとまち
)
通りに
比
(
くら
)
べると、はるかに人通りも少なければ「しもた
家
(
や
)
」も
殆
(
ほとん
)
ど
門並
(
かどな
)
みだつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
貧書生が「われに万両の金あれば、明日より日本国中の
門並
(
かどな
)
みに学校を設けて家に不学の輩なからしめん」
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「不断百も持っていない人間だが、この二三日馬鹿に景気がよくて、伊太郎などは近在の
賭場
(
とば
)
を
門並
(
かどな
)
み荒らして歩いたそうだよ。——なんでも金の
実
(
な
)
る木を植えたとか言って」
銭形平次捕物控:112 狐の嫁入
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこで不思議なことは、ねえ、旦那。そのなかで、この家だけは無事でした。
門並
(
かどな
)
み焼け落ちたなかで、この家だけはちやんと残つてゐたんです。どう考へても不思議ぢやありませんか。
赤い杭
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
堤の上の小さい松の並木、橋の上の人影までが、はっきり絵のように見える。自分は永代橋の
向岸
(
むこうぎし
)
で電車を下りた。その頃は
殆
(
ほとん
)
ど
門並
(
かどな
)
みに知っていた深川の大通り。
角
(
かど
)
の
蛤屋
(
はまぐりや
)
には意気な女房がいた。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
門並
(
かどな
)
み刺青をさせたり、心中ごつこをやつて見たり、近頃は綺麗な妾を庭先に
圍
(
かこ
)
つて、忍ぶ戀路と來やがる、——自分の部屋の窓から脱出して、離屋の窓から
這上
(
はひあが
)
るんだつてね
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
僕等は
門並
(
かどな
)
みの
待合
(
まちあひ
)
の
間
(
あひだ
)
をやつと「
天神様
(
てんじんさま
)
」の裏門へ
辿
(
たど
)
りついた。するとその門の中には夏外套を着た男が
一人
(
ひとり
)
、何か滔々としやべりながら、「お立ち合ひ」の人々へ小さい法律書を売りつけてゐた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「滝三郎が入込んでから、誰もとがめ手がないのと、お袋が死んで少し
自棄
(
やけ
)
になったんでしょう。三文
賭博
(
ばくち
)
を打つ元手のない時は、この辺の飲屋を
門並
(
かどな
)
み荒して歩いていますよ」
銭形平次捕物控:012 殺され半蔵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
並
常用漢字
小6
部首:⼀
8画
“門並”で始まる語句
門並揃