鎧武者よろひむしや)” の例文
義輔 「いや、もうその位で沢山だよ。君のやうに理窟をつければ、案山子かかし鎧武者よろひむしやになつてしまふ。」
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
臺所だいどころ豪傑儕がうけつばら座敷方ざしきがた僭上せんじやう榮耀榮華えいえうえいぐわいきどほりはつし、しやて、緋縮緬小褄ひぢりめんこづままへ奪取ばひとれとて、竈將軍かまどしやうぐん押取おつとつた柄杓ひしやく采配さいはい火吹竹ひふきだけかひいて、鍋釜なべかま鎧武者よろひむしや
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
第一番目の眼鏡をのぞくと、昔の鎧武者よろひむしや栗毛くりげの馬にまたがつてけてくるところが見えました。
のぞき眼鏡 (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
天下泰平と書いてある——のが、一番大きな繪馬で、其の他には、櫻の咲いた下で短册たんざくに字を書かうとしてゐる鎧武者よろひむしやの繪や、素裸すはだかの人間が井戸の水を浴びてゐる上へ
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
それから鎧武者よろひむしやが大変すきになりました。
いろ扱ひ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)