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重手
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おもで
ふりがな文庫
“
重手
(
おもで
)” の例文
竹内の組から抜いて高見につけられた小頭千場作兵衛は
重手
(
おもで
)
を負って台所に出て、
水瓶
(
みずかめ
)
の水を
呑
(
の
)
んだが、そのままそこにへたばっていた。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
一、父は
不忍
(
しのばず
)
の某酒亭にて黒田藩の武士と時勢の事に
就
(
つき
)
口論の上、多勢に一人にて
重手
(
おもで
)
負い、無念ながら切腹し
相果
(
あいは
)
つる者也。
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
母子
(
おやこ
)
は生れて以来の母子で、この
貴
(
たっ
)
とい観念を傷つけられた
覚
(
おぼえ
)
は、
重手
(
おもで
)
にしろ
浅手
(
あさで
)
にしろ、まだ経験した試しがないという考えから、もしあの事を云い出して
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
中でも、いちばん
重手
(
おもで
)
を負ったのは、
猪熊
(
いのくま
)
の
爺
(
おじ
)
である。
偸盗
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
重手
(
おもで
)
で自宅へ
舁
(
か
)
いて行かれた人たちのほかは、皆芝生に平伏した。働いたものは血によごれている、小屋を焼く手伝いばかりしたものは、灰ばかりあびている。
阿部一族
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
役人の復命に
依
(
よ
)
って、酒井家から沙汰があった。三右衛門が
重手
(
おもで
)
を負いながら、癖者を中の口まで追って出たのは、「
平生
(
へいぜい
)
の
心得方宜
(
こころえかたよろしき
)
に
附
(
つき
)
、格式相当の葬儀
可取行
(
とりおこなふべし
)
」
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
“重”で始まる語句
重
重畳
重宝
重々
重量
重石
重荷
重箱
重立
重大