“重手”の読み方と例文
読み方割合
おもで100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竹内の組から抜いて高見につけられた小頭千場作兵衛は重手おもでを負って台所に出て、水瓶みずかめの水をんだが、そのままそこにへたばっていた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
一、父は不忍しのばずの某酒亭にて黒田藩の武士と時勢の事につき口論の上、多勢に一人にて重手おもで負い、無念ながら切腹し相果あいはつる者也。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
母子おやこは生れて以来の母子で、このたっとい観念を傷つけられたおぼえは、重手おもでにしろ浅手あさでにしろ、まだ経験した試しがないという考えから、もしあの事を云い出して
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)