“酔覚”のいろいろな読み方と例文
旧字:醉覺
読み方割合
よいざめ60.0%
えいざめ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
砂糖をおごって、とろりと煮込んで、せっせとあおいで、つやみを見せた深切な処を、酔覚よいざめの舌のさきに甘くまして、壁にうつる影法師も冷たそうに縮んだ処へ。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ななめになって、俯向うつむいて幕張まくばりすそから透かした、ト酔覚よいざめのように、顔の色が蒼白あおじろい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
って出るように水をのぞく、と風が冷かにかおを打つ。欄干にしかと両手を掛けた、が、じっと黙って、やがてしずかに立直った時、酔覚えいざめの顔は蒼白あおじろい。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
心細いッたらないのだもの、おまけに目もあてられない吹雪と来て、酔覚えいざめじゃあり、寒さは寒し、四ツ谷までは百里ばかりもあるように思ったねえ。そうすると何だかまた夢のような心持になってさ。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)