“酔眼”のいろいろな読み方と例文
旧字:醉眼
読み方割合
すいがん81.8%
すゐがん18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
撞木町の升屋ますやの提灯をさげた若い者が、駕籠を連ねて、迎えに出ていた。おんなたちは、それへ乗ったが、内蔵助は、酔眼すいがんをみはって
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袋猫々が入って来たのをおどろきもせず、不思議がりもせず、朦朧もうろうたる酔眼すいがんの色をかえもせず、依然として酒を浴びるように口の中へ送っている。
然れども眼は必ずしも論ずるものありと言ふべからず、即ち北原君の小面憎こづらにくさを説いて酔眼すゐがんに至る所以ゆゑんなり。
田端人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
外には閑静な中庭が石燈籠いしどうろうに火を入れて、ひつそりと竹の暗をつくつてゐる。Hは朦朧もうろうたる酔眼すゐがんにこの景色を眺めると、如何いかにも日本らしいい心もちにひたる事が出来た。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)