酔眼すゐがん)” の例文
旧字:醉眼
然れども眼は必ずしも論ずるものありと言ふべからず、即ち北原君の小面憎こづらにくさを説いて酔眼すゐがんに至る所以ゆゑんなり。
田端人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
外には閑静な中庭が石燈籠いしどうろうに火を入れて、ひつそりと竹の暗をつくつてゐる。Hは朦朧もうろうたる酔眼すゐがんにこの景色を眺めると、如何いかにも日本らしいい心もちにひたる事が出来た。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)