酔覚よいざめ)” の例文
旧字:醉覺
砂糖をおごって、とろりと煮込んで、せっせとあおいで、つやみを見せた深切な処を、酔覚よいざめの舌のさきに甘くまして、壁にうつる影法師も冷たそうに縮んだ処へ。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ななめになって、俯向うつむいて幕張まくばりすそから透かした、ト酔覚よいざめのように、顔の色が蒼白あおじろい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一雫も酔覚よいざめの水らしく、ぞくぞくと快く胸が時めく……
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)