よけ)” の例文
よけて通らなければ出られないので、学士はその卓子越の間道を選んだので、余り臨機さそくはたらきであったから、その心を解せず、三人は驚いて四方を囲んで、ひとしく高く仰ぎ見た。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その中津を横に見ておッさんの処をよけて来たではないか。それも乃公おれが此処に居なければかく、乃公が此処で貴様に面会しながらこれ手放てばなして江戸にけと云えば兄弟共謀だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
私はそんな災難よけのお経は知りませんけれど、何してもここに一切蔵経いっさいぞうきょうがあるからその中のお経を何か読んでやったら向うの心も休まりましょうし、また幾分か功徳くどくになるだろうと思いまして
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
事におあいでしょう。そしたら鍵を揮っておよけなさい。6280