“避寒”の読み方と例文
読み方割合
ひかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらく避寒ひかんに、こちらへやってきていたのですけれど、あまり日数ひかずもたちましたので、おとうさんにつれられて、またきたほう故郷こきょうかえろうとしました。
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
浦賀港から二三里三浦半島の突端の方へ寄つた下浦などは、黒鯛くろだい避寒ひかん地だとされてゐる。
東京湾怪物譚 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
もうボツボツ避寒ひかんの季節だから、上京でもあるまいと二の足を踏んだけれど、虫が知らすというのか、何となく東京の空が恋しくて、つい上京してしまった。その滞京中の出来事である。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)