走廻はしりまわ)” の例文
気もそぞろに、境内を走廻はしりまわったけれど、早くも曲者たちは娘をさらって逃げたらしい、どこに一人の姿もみつからなかった。
武道宵節句 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
一處いつしよになつて走廻はしりまわつてうちに、いつかなかがよくなつて、夕刻ゆふこくいへかへつたときも、稻妻いなづまこの可憐かれんなる少年せうねんたわむれつゝ、おもはず二階にかいまで驅上かけあがつて、武村兵曹たけむらへいそうほうき追出おひだされたほど