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豆州
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ずしゅう
ふりがな文庫
“
豆州
(
ずしゅう
)” の例文
いかなる秘策やある?——ふたたび
豆州
(
ずしゅう
)
家のお下屋敷目ざして息づえあげさせました——雪はもとより降りつづいて、文字どおりの銀世界。
右門捕物帖:20 千柿の鍔
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
船大工の寅吉、これは
豆州
(
ずしゅう
)
戸田の人で、姓を上田と言い、その頃、日本でただ一人と言ってもよろしい、西洋型船大工の
名棟梁
(
めいとうりょう
)
でありました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
湯は菖蒲の湯で、伝説にいう
源三位
(
げんざんみ
)
頼政の
室
(
しつ
)
菖蒲の前は
豆州
(
ずしゅう
)
長岡に生れたので、頼政滅亡の後、かれは故郷に帰って河内村の禅長寺に身をよせていた。
秋の修善寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
東京付近では
房州
(
ぼうしゅう
)
〔千葉県の南部〕、
相州
(
そうしゅう
)
〔神奈川県〕、
豆州
(
ずしゅう
)
〔伊豆半島と伊豆七島〕へ行けば得られる。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
これはもとより精神作用だが、
豆州
(
ずしゅう
)
修善寺の
御伺
(
おうかが
)
いの石もその一例である。修善寺には
源頼家
(
みなもとのよりいえ
)
の墓があって、その
上石
(
うわいし
)
が一般に人の吉凶禍福を
卜
(
ぼく
)
することになっている。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
▼ もっと見る
これより先、愚僧はかの百両の大金、
豆州
(
ずしゅう
)
の湯治場を遊び廻り候ても、
僅
(
わずか
)
拾両とは使ひ申さず。
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
夕方
永代
(
えいたい
)
の橋から見ると
羽田
(
はねだ
)
の沖に血の色の入道雲が立っているがあれこそ国難の
兆
(
しるし
)
であろう——流言
蜚語
(
ひご
)
、
豆州
(
ずしゅう
)
神奈川あたりの人は江戸へ逃げ込むし、気の早い江戸の町人は在方を指して
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「もらった手紙には、
豆州
(
ずしゅう
)
侯の遺産だと書いてあった」
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
房州の
洲崎
(
すのさき
)
で船の建造に一心を打込んでいた駒井甚三郎——その船は、いつぞや柳橋の船宿へ、そのころ日本唯一の西洋型船大工といわれた
豆州
(
ずしゅう
)
戸田
(
へだ
)
の上田寅吉を招いて相談した通り
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
しかしながら始より国許へ立帰り候所存とては
無之事
(
これなきこと
)
に候間、東海道を
小田原
(
おだわら
)
まで参り、そのまゝ御城下に数日滞在の上、
豆州
(
ずしゅう
)
の湯治場を遊び廻り、
大山
(
おおやま
)
へ
参詣
(
さんけい
)
致し、それより甲州路へ出で
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
老中という顕職にある
信綱
(
のぶつな
)
ばかり、特に一人であったというのは、こういうとき多くの家の子郎党を召し連れていったら、閣老
豆州
(
ずしゅう
)
の従者という意味で、将軍が特別の下されものなぞあそばして
右門捕物帖:20 千柿の鍔
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
“豆州”の意味
《固有名詞》
豆州(ずしゅう)
伊豆国(いずのくに)の別称。
(出典:Wiktionary)
豆
常用漢字
小3
部首:⾖
7画
州
常用漢字
小3
部首:⼮
6画
“豆州”で始まる語句
豆州侯
豆州長岡