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豁達
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かったつ
ふりがな文庫
“
豁達
(
かったつ
)” の例文
三千代の兄と云うのは
寧
(
むし
)
ろ
豁達
(
かったつ
)
な気性で、懸隔てのない
交際振
(
つきあいぶり
)
から、友達には
甚
(
ひど
)
く愛されていた。ことに代助はその親友であった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あれは撤退するイギリス軍の後衛だ、オステンドに到着した六千のイギリス兵をわしは捕虜にしてみせよう。」彼は
豁達
(
かったつ
)
に口をきいた。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
「いや許せ許せ。
俺
(
おれ
)
が悪かったよ」と相変らずの御
豁達
(
かったつ
)
なお口振りで、「俺はあれからこっち、この谷奥の
庵
(
いおり
)
に住んでいる。
真蘂
(
しんずい
)
和尚と一緒だよ。 ...
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
とこの
豁達
(
かったつ
)
な笑いに忠相もくわわって、ともに語るにたる親交の
醍醐味
(
だいごみ
)
が、一つにもつれてけむりのように立ちこめる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
今ここにこれを失わんか、渠はほとんど再びこれを
獲
(
う
)
るの道あらざるなり。されども渠はついに失わざるべからざるか、豪放
豁達
(
かったつ
)
の女丈夫も途方に暮れたりき。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
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まづ真青な顔を出来るだけ
豁達
(
かったつ
)
げに笑はせやうとしたのだが、「僕はこんど痴川を殺すよ」と言つた。
小さな部屋
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
一ノ関さまに、という考えではないかと思います。なにしろ侯は当代ならびなき権門であり、性質もとりわけ剛毅
豁達
(
かったつ
)
で、思うことはとおさずにおかぬという人物のようですから
樅ノ木は残った:01 第一部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
かねて高村卿は
豁達
(
かったつ
)
なお方とは聞いていたが、なるほどその通りだと思ったのでしょう。それと同時に実際、
公卿
(
くげ
)
さんの中にも
豪
(
えら
)
い気象の人がいると、舌を捲いたのかも知れません。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
宋儒
(
そうじゅ
)
の如き心を明かにするとか、身を修めるとかいふやうな工夫も全くこれを否認しただ聖人の道を行へばそれで善いといふ処はよほど
豁達
(
かったつ
)
な大見識で、丁度
真宗
(
しんしゅう
)
が
阿弥陀様
(
あみださま
)
を絶対と立てて
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「いや許せ許せ。
俺
(
おれ
)
が悪かつたよ」と相変らずの御
豁達
(
かったつ
)
なお口振りで、「俺はあれからこつち、この谷奥の
庵
(
いおり
)
に住んでゐる。
真蘂
(
しんずい
)
和尚と一緒だよ。 ...
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
伝二郎がおずおず横ちょに押して出した菓子箱は、その場で主人の手によって心持ちよく封を切られて、すぐさまあべこべに
饗応
(
もてなし
)
の材料に供せられた。浪人らしいその
豁達
(
かったつ
)
さが伝二郎には嬉しかった。
釘抜藤吉捕物覚書:07 怪談抜地獄
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
八方睨みといわれたその眼に持って生れた
豁達
(
かったつ
)
さが返っていた。
釘抜藤吉捕物覚書:02 梅雨に咲く花
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“豁達”の意味
《名詞》
度量が広く物事にこだわらないこと。
(出典:Wiktionary)
豁
漢検1級
部首:⾕
17画
達
常用漢字
小4
部首:⾡
12画
“豁達”で始まる語句
豁達気
豁達豪放