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ことばづかい
ふりがな文庫
“
言葉遣
(
ことばづかい
)” の例文
すなわち、一語を普通よりもやや長く引いて発音し、しかる後、急に抑揚を附けて言い切ることは
言葉遣
(
ことばづかい
)
としての「いき」の基礎をなしている。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
お延の
言葉遣
(
ことばづかい
)
は平生より
鄭寧
(
ていねい
)
で片づいていた。そこに或落ちつきがあった。そうしてその落ちつきを裏切る意気があった。意気に伴なう果断も遠くに見えた。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「二郎さん、あなた下宿なさるんですってね。
宅
(
うち
)
が
厭
(
いや
)
なの」と彼女は突然聞いた。彼女は自分の云った通りを、いつの間にか母から伝えられたらしい
言葉遣
(
ことばづかい
)
をした。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
主人は年の送迎に
煩
(
わず
)
らわしいような事を云ったが、その態度にはどこと指してくさくさしたところは認められなかった。
言葉遣
(
ことばづかい
)
は
活溌
(
かっぱつ
)
であった。顔はつやつやしていた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なるほど
銘仙
(
めいせん
)
だの
御召
(
おめし
)
だの、
白紬
(
しろつむぎ
)
だのがそこら一面に取り散らしてあった。宗助はこの男の
形装
(
なり
)
や
言葉遣
(
ことばづかい
)
のおかしい割に、立派な品物を背中へ乗せて
歩行
(
ある
)
くのをむしろ不思議に思った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
その夕、
晩餐
(
ばんさん
)
の時は、頭の
禿
(
は
)
げた
髯
(
ひげ
)
の白い老人が卓に着いた。これが私の
親父
(
おやじ
)
ですと主婦から紹介されたので始めて主人は年寄であったんだと気がついた。この主人は妙な
言葉遣
(
ことばづかい
)
をする。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それほど
滑稽
(
こっけい
)
とも思わなかったが、心の内で、この男は心得があってわざとこんな
言葉遣
(
ことばづかい
)
をするのだろうか、または無学の結果こうよりほか言い現わす
手段
(
てだて
)
を知らないのだろうかと考えた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何だか勇ましいような
惨
(
いた
)
ましいような一種の気分が、
盲目
(
もうもく
)
の景清の強い
言葉遣
(
ことばづかい
)
から、また
遥々
(
はるばる
)
父を尋ねに
日向
(
ひゅうが
)
まで
下
(
くだ
)
る娘の態度から、涙に化して自分の眼を輝かせた場合が、一二度あった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
遣
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“言葉”で始まる語句
言葉
言葉寡
言葉尻
言葉通
言葉書
言葉上
言葉使
言葉哉
言葉敵
言葉癖