うかゞ)” の例文
右京殿が御下城の折に駕籠訴を致しましたのは、料理店立花屋源太郎でございます。さて源太郎は隙をうかゞって右手めてに願書を捧げ
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
何を訊いてもハキハキとは物を言はず、赤いたもとをいぢつて、上眼遣ひに平次の顏色をうかゞつて居ります。
さとかたにもいゑにてるよし、としは十一、容貌きりようはよいさうなとふに、おくさまかほをあげて旦那だんな面樣おもやういかにとうかゞひしが、成程なるほどそれはおぼめしより、わたしにかれこれは御座ござりませぬ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
決して正眼だの中段などという事はない、唯双方相上段に振上げて斬ろう/\と云う心ですきうかゞう、水司又市もまなこは血走って、此の小娘こあま只一うちと思いましたが、一心った孝女の太刀筋たちすじ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)