くら)” の例文
番人もむごいぞ、頭を壁へ叩付けて置いて、掃溜はきだめへポンと抛込ほうりこんだ。まだ息気いきかよっていたから、それから一日苦しんでいたけれど、彼犬あのいぬくらべればおれの方が余程よッぽど惨憺みじめだ。
呉の元年よりここに至るまで、日を積むこと久しく、慮を致すことくわしくして、一代の法始めて定まり、朱氏しゅしの世を終るまで、獄を決し刑を擬するの準拠となりしかば、後人をして唐にくらぶれば簡覈かんかく
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)