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見処
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みどころ
ふりがな文庫
“
見処
(
みどころ
)” の例文
まして元の産地にはいかにまだ、選ばれていない幾多のものがあったでしょう。茶人は茶碗を眺めて「七つの
見処
(
みどころ
)
」があると云います。
民芸とは何か
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
この人品骨柄卑しからぬという
見処
(
みどころ
)
は、その鼻の表現にあるので、眼や口が如何に清らかであっても鼻の表現が卑しかったら落第であります。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
すると、この
娘
(
こ
)
の絵に何か
見処
(
みどころ
)
があったか、
物数寄
(
ものずき
)
の人がその絵を買って下すったり、またその絵が入賞したりしました。
幕末維新懐古談:72 総領の娘を亡くした頃のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
何によらず
見処
(
みどころ
)
のある骨董を、好きならば手にして楽しむ方が、
暢達
(
ちょうたつ
)
した料簡というものだ。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
見処
(
みどころ
)
がありそうに思って、つれて来てなにかと世話をしてやろうと来て見れば、殿様は甲州
勤番
(
きんばん
)
、わたしもこれからどうして世渡りをしようかと
戸惑
(
とまど
)
いをしていたところへ
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
いかにか
見処
(
みどころ
)
があったのであろう。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの初代の大茶人たちはその美を静かに見、深く見、そこに
美三昧
(
びざんまい
)
を感じた。彼らは何が美を形造る秘密であるかを探った。彼らは「七つの
見処
(
みどころ
)
」をさえそこに数え挙げた。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
さては
見処
(
みどころ
)
があって、兵馬のために宝蔵院流の槍の秘術を示すためか知らん。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その頃は木彫りの置き物一個三十円から、七十円というのが
関
(
せき
)
の
山
(
やま
)
であったのに、これは異例でしたが、やはり一心の
籠
(
こも
)
ったものは恐ろしいもので、
見処
(
みどころ
)
があったと見え宮内省の御用品となりました。
幕末維新懐古談:78 谷中時代の弟子のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
一つの茶碗にすら「七つの
見処
(
みどころ
)
」を数えた。彼らの眼から
高台
(
こうだい
)
の美が見逃されることはなかった。彼らは傷にすら特殊な美を認めた。そうして
歪
(
ゆが
)
みにすら一種の美を認めた。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
もし彼らが雑器でなかったら、決して「大名物」とはなり得なかったであろう。人はあの「井戸」の茶碗を省みて、七個の
見処
(
みどころ
)
があるという。後にはついにそれが美の約束とまで考えられた。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
“見”で始まる語句
見
見惚
見物
見出
見下
見上
見送
見透
見做
見当