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裸裎
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らてい
ふりがな文庫
“
裸裎
(
らてい
)” の例文
車夫は白い
肌衣
(
はだぎ
)
一枚のもあれば、上半身全く
裸裎
(
らてい
)
にしているのもある。
手拭
(
てぬぐい
)
で体を
拭
(
ふ
)
いて絞っているのを見れば、汗はざっと音を立てて地上に
灑
(
そそ
)
ぐ。
余興
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
身に
挂
(
か
)
けたるは、大抵襦袢一枚のみにて、唯だ稀に短き
中單
(
チヨキ
)
を襲ねたるが
雜
(
まじ
)
れり。「ラツツアロオネ」といふ賤民(
立坊
(
たちんばう
)
抔
(
など
)
の類)の
裸裎
(
らてい
)
なるが煖き
沙
(
すな
)
に身を埋めて午睡せるあり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
私は
屡
(
しばしば
)
の苦しい経験の後なので、懐中電燈を用意し全くの
裸裎
(
らてい
)
になつて床にもぐつた。
南京虫日記
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
長方形の板を載せているのが、
竹片
(
たけぎれ
)
を指して、立板に水を流すごとくにいった。「
裸裎
(
らてい
)
淫佚
(
いんしつ
)
で、徳を失い礼を
蔑
(
ないがし
)
ろにし、度を敗るは、
禽獣
(
きんじゅう
)
の行いである。国には
常刑
(
じょうけい
)
あり、ただこれを禁ずる」
不周山
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
貌
(
かほばせ
)
めでたく膚
褐
(
かち
)
いろなる
裸裎
(
らてい
)
の一童子の、傍に立ちてこれを看るさま、
愛
(
アモオル
)
の神童に
彷彿
(
はうふつ
)
たり。人の説くを聞くに、この
境
(
さかひ
)
寒
(
さむさ
)
を知らず、數年前
祁寒
(
きかん
)
と稱せられしとき、塞暑針は猶八度を指したりといふ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
裸
常用漢字
中学
部首:⾐
13画
裎
漢検1級
部首:⾐
12画
“裸”で始まる語句
裸体
裸
裸足
裸身
裸體
裸形
裸蝋燭
裸馬
裸火
裸木