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落椿
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おちつばき
ふりがな文庫
“
落椿
(
おちつばき
)” の例文
バサリと、時々ころげてくるものは、
落椿
(
おちつばき
)
の音だった。——弦之丞はこの辺から、
一節切
(
ひとよぎり
)
を笛袋におさめて、ややしばらくの闇を
辿
(
たど
)
る。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妓共
(
をんなども
)
は大小こき交ぜて、吹き溜りの
落椿
(
おちつばき
)
のやうに、廣間の隅つこに額を突き合せ、疑ひと惱みと不安とにさいなまれた眼を見張つて居りました。
銭形平次捕物控:054 麝香の匂ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
門野
(
かどの
)
は無雑作に
出
(
で
)
て行つた。代助は茶の
間
(
ま
)
から、座敷を
通
(
とほ
)
つて書斎へ帰つた。見ると、奇麗に
掃除
(
さうじ
)
が出来てゐる。
落椿
(
おちつばき
)
も
何所
(
どこ
)
かへ
掃
(
は
)
き出されて仕舞つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鳩ふたつあさりて遊ぶ
落椿
(
おちつばき
)
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
落椿
(
おちつばき
)
道の真中に走り出し
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
▼ もっと見る
妓
(
おんな
)
どもは大小こき交ぜて、吹き溜りの
落椿
(
おちつばき
)
のように、広間の隅っこに額を突き合せ、疑いと悩みと不安とにさいなまれた眼を見張っておりました。
銭形平次捕物控:054 麝香の匂い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
または永き日を、かつ永くする
虻
(
あぶ
)
のつとめを果したる後、
蕋
(
ずい
)
に
凝
(
こ
)
る甘き露を吸い
損
(
そこ
)
ねて、
落椿
(
おちつばき
)
の下に、伏せられながら、世を
香
(
かん
)
ばしく眠っているかも知れぬ。とにかく静かなものだ。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
落椿
(
おちつばき
)
美し平家物語
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
落椿
(
おちつばき
)
も
何所
(
どこ
)
かへ掃き出されてしまった。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
椿
漢検準1級
部首:⽊
13画
“落”で始まる語句
落
落胆
落着
落魄
落葉松
落人
落葉
落籍
落付
落語家