“苦敷”の読み方と例文
読み方割合
くるしき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斯る貧窮ひんきうの其中にお菊が手一ツにて今日としの翌日あすと暮せど追々おひ/\かさなる借金に切なき事も多からんに孝行深きよめなれば苦敷くるしき顏も見せねども最早もはや節季せつきに押し移ればさぞかし苦勞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つき上る苦敷くるしきおもひも涙も共に唯一息眼つぶりてのみ込ば、又盃は嫁に𢌞りぬきらりと取手とりてに光物靜夫が目に入し時、花笄の片々する/\とぬけて、かた袖仲人が取つくろふひまも無
うづみ火 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
ねだり取らんと云彼がたくみに候はんと申立れば越前守殿はお兼にむかはれ汝吾助と申合せ宅兵衞を欺きしは相違無さうゐなきや少しにてもいつはかざらば苦敷くるしき思ひを爲べしと言和ものやはらかに申されけるにお兼は漸々やう/\おもて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)