花野原はなのばら)” の例文
飛出しざまプッツリと菅笠の上から糸経いとたてを着ている肩先へ斬込まれ、アッといいながら前へめる時、手綱が切れましたゆえ馬は驚きバラ/\/\と花野原はなのばらを駆出し逃げてく。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
野人やじん蟷螂たうらうあり、をのげて茄子なすかたきをつ、ひゞきさときぬたにこそ。朝夕あさゆふそらみ、みづきよく、きりうす胡粉ごふんめ、つゆあゐく、白群青びやくぐんじやうきぬ花野原はなのばらに、ちひさき天女てんによあそべり。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)