花嫁御はなよめご)” の例文
カピ妻 はて、むすめよ、つぎ木曜日もくえうびあさはやう、あの風流みやびな、立派りっぱ若殿わかとののパリスどのが、セント・ピーターの會堂くわいだうで、めでたう其方そなた花嫁御はなよめごにおやるはずぢゃ。
ただし女の児の遊戯に出て来るゴコは、ただの年若い娘ではなく、花嫁御はなよめごのことであったかと思う。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
其まゝに大きくして、内のよめにするのが多い。所謂いわゆるつぼみからとる花嫁御はなよめご」である。一家総労働の農家では、主僕の間にへだてがない様に、実の娘と養女の間に格別かくべつ差等さとうはない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「飲み込んでますよ。どんな立派な花婿姿になって来るか見てて下さい。あっしゃこんな別嬪べっぴんと結婚式を上げようとは、夢にも思いませんでしたぜ。一目、花嫁御はなよめごの顔が見たいな」
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「なあ花婿どん。イヤサ若先生。花嫁御はなよめごはシッカリあんたに惚れて御座るばい」
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
 ゆふべ御座ござつた花嫁御はなよめご
桜さく島:春のかはたれ (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
ひいさま! 戀人こひびとさんえ! はてま、花嫁御はなよめごさんえ! えゝも、うんともはっしゃらぬ。
ゆうべござつた花嫁御はなよめご
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)