臨海りんかい)” の例文
乾符けんぷ年中の事、天台の僧が台山たいざんの東、臨海りんかい県のさかいに一つの洞穴ほらあなを発見したので、同志の僧と二人連れで、その奥を探りにはいった。
町の小学校でもいしまきの近くの海岸に十五日も生徒せいとれて行きましたし、となりの女学校でも臨海りんかい学校をはじめていました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
臨海りんかい林佑りんゆう葉見泰しょうけんたい、潜渓の詩にばつして、又みな宋太史そうたいしの期望にむくいんことを孝孺に求む。孝孺は果して潜渓にそむかざりき。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
結局王子臨海りんかい君をして咸鏡かんきょう道に、順和君を江原道に遣して勤王の軍を募らしめ、王李昭、世子光海こうかい君以下王妃宮嬪きゅうひん数十人、李山海、柳成竜等百余人にまもられて、遠く蒙塵もうじんする事になった。
碧蹄館の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
孝孺こうじゅしゅうは、そのひと天子のにくむところ、一世のむところとなりしをもって、当時絶滅に帰し、歿後ぼつご六十年にして臨海りんかい趙洪ちょうこうに附せしより、またようやく世に伝わるを得たり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)