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胡乱
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うろ
ふりがな文庫
“
胡乱
(
うろ
)” の例文
旧字:
胡亂
「何んの変なことがございましょう。濛気から外へ出ることが出来ず、八日の間飲まず食わず
胡乱
(
うろ
)
ついていたのでございますもの」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
今更本郷くんだりの俺の縄張内を
胡乱
(
うろ
)
ついて、三世相の
盗人覗
(
ぬすっとのぞ
)
きをするにゃ当るまい。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……樹の枝じゃ無い、右のな、その
崖
(
がけ
)
の中腹ぐらいな処を、
熊笹
(
くまざさ
)
の上へむくむくと赤いものが
湧
(
わ
)
いて出た。
幾疋
(
いくひき
)
となく、やがて五六十、夕焼がそこいらを
胡乱
(
うろ
)
つくように……
皆
(
みんな
)
猿だ。
朱日記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜
(
よ
)
になると、雨でも、風でも、稲葉屋の
周囲
(
ぐるり
)
を、
胡乱
(
うろ
)
つき廻って、稲荷さんの空地に
蹲
(
しゃが
)
んでもいりゃ、突当りの黒塀に
附着
(
くッつ
)
いて
立明
(
たちあか
)
す……そうして声を聞く、もの音を考えるですだい。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
更
(
あらた
)
めて、町奉行が、
余
(
あまり
)
の事に、
櫓下
(
やぐらした
)
を
胡乱
(
うろ
)
ついた時と、同じやうな
状
(
さま
)
をして見せろ、とな、それも
吟味
(
ぎんみ
)
の手段とあつて、屑屋を立たせて、
笊
(
ざる
)
を
背負
(
しょ
)
はせて、
煮
(
に
)
しめたやうな
手拭
(
てぬぐい
)
まで
被
(
かぶ
)
らせた。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
晩
(
おそ
)
くなってから
胡乱
(
うろ
)
ついていると、うっかり出合ったのが、
先刻
(
さっき
)
、紙入れを
辷
(
すべ
)
らかした男だから、
金子
(
かね
)
はどうなったろうと思って、捕まったらそれ迄だ、と悪度胸で当って見ると、道理で袖が重い
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“胡乱”の意味
《名詞・形容動詞》
胡乱(うろん)
はっきりしない、あやしげな様。うさんくさい。
(出典:Wiktionary)
胡
漢検準1級
部首:⾁
9画
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
“胡乱”で始まる語句
胡乱々々
胡乱胡乱