肴代さかなだい)” の例文
のべ旅籠賃はたごちんの外に肴代さかなだいなどつかはし下婢共げぢよどもにも少しづつの心付して友次郎お花をば駕籠かごのせ忠八はあとに付て藤澤宿ふぢさはしゆくを立出けり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
又「これは御散財ごさんざいだねえ千円の金を持って来た上で肴代さかなだいを出すとは、悪事をしたむくいだ」
その代り間代まだい、米代、電燈代、炭代、肴代さかなだい、醤油代、新聞代、化粧代、電車賃——そのほかありとあらゆる生活費が、過去の苦しい経験と一しょに、あたかも火取虫の火に集るごとく
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「變な顏をするなよ、お前のからけつは見通しだ。ほれ、これが酒代、これが肴代さかなだい
云ふにも十八年の間の事なれば此金をみなかへすとも利足ひきたらず殊に文右衞門は豫々かね/″\手堅てがた氣象きしやうゆゑ利足と云ては請取うけとる間敷まじきにより全く禮の心で肴代さかなだいとでも名を付廿五兩も遣はさばしかるべしすれば殘りの廿五兩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)