聞苦きゝぐる)” の例文
もつと先祖せんぞ武家出ぶけでであらうが、如何いかにもくだんの、ならばが、ともだちのみゝさはつて聞苦きゝぐるしい。自然しぜんにつきあつてあそぶものもすくなくなる。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そんな聞苦きゝぐるしい事を言ふ。おれに誰が學資を出して大學を卒業させてくれたと思ふ。」
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
申ぞ浪人しても此清長このきよながが妻ならずや夫に何とて以ての外聞苦きゝぐるしき世迷言よまひごと急度きつと省愼居たしなみをり申すべし是此金子は受納うけをさめたりとて何も仔細しさいなき事は汝が申さずとも承知なれ共ある時は先にも申如く一旦他人ひとめぐみたる金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)