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繼子
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けいし
七代の將軍と
崇め
家繼公とぞ申したてまつる此君御
不運にまし/\
間もなく
御他界にて
有章院殿と號したてまつる是に依て此度は將軍家に御
繼子なく
殿中闇夜に
燈火を
かんじける
誠正直理非全ふして
糸筋の別れたるが如くなりしとかや其後
正徳六年四月
晦日將軍家繼公御多界まし/\
則有章院殿と號し奉る御
繼子無是によつて御三家より
御養子なり
東照宮に御
血脉近きによつて御三家の内にても
尾州公紀州公御兩家
御帶座にて則ち紀州公
上座に
直り給ふ此君
仁義兼徳にまし/\
吉宗公と申
將軍となり給ふ
其後諸侯の心を