繁多はんた)” の例文
近頃になって御用繁多はんたなので、八五郎に旨を含めて、百人町の百兵衛と力をあわせ、他所よそながら長者丸一角をにらませて置いたのでした。
腹の減るまでうか/\として居るとは愚をきわめた事じゃねえか、それに商業繁多はんたでお前と長く話をしている事は出来ない、帰って下さい
それから三日ばかりは御用繁多はんたで、林之助は屋敷を出られなかった。九月にはいって晴れた空がつづいた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
左れば今日人事繁多はんたの世の中に一家を保たんとするには、仮令い直に家業経営のしょうに当らざるも、其営業渡世法の大体を心得て家計の方針を明にし其真面目しんめんぼくを知るは
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
その遭遇する事業を繁多はんたならしめ、その活動する天地を偉大ならしめ、多くの事と、多くの人と、多くの思想と、多くの歳月との中に、彼を練磨せしめば、彼が進境
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
をり暫時しばしかんがへ居しが去年の四月ごろと覺え候と申立る此時越前守殿は彌吉に向はれ彌吉其方は一度も見舞みまひに參らざりしやと尋ねらるれば彌吉は大に赤面せきめんなし私し事は日々出入場の用向繁多はんたにて存じながら不沙汰致し粂を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
伺います筈でございますが、繁多はんたでございまして、存じながら御無沙汰になりました、宜しく申上げてくれるようにと申し、大きに馳走になりました
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
世事せじ繁多はんたなれば一時夫婦の離れ居ることもあり、また時としては病気災難等の事も少なからず。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)