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緋総
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ひぶさ
ふりがな文庫
“
緋総
(
ひぶさ
)” の例文
緋総
(
ひぶさ
)
かざりの黒鹿毛に乗り、
薙刀
(
なぎなた
)
を
掻
(
か
)
い持っている。もちろん腹巻いでたち。つまり旅行者当然な半武装をした四十がらみの武者なのだが。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と命を
抱
(
いだ
)
く羽織の下に、きっと手を掛けた女の心は、錦の
綾
(
あや
)
に、
緋総
(
ひぶさ
)
の紐、身を引きしめた
朧
(
おぼろ
)
の顔に、
彩
(
いろ
)
ある雲が、
颯
(
さっ
)
と通る。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
垂れて
緋総
(
ひぶさ
)
に似るもあり。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
胸まである
黒髯
(
こくぜん
)
を春風になぶらせ、腰に
偃月刀
(
えんげつとう
)
の
佩環
(
はいかん
)
を
戛々
(
かつかつ
)
とひびかせながら、手には
緋総
(
ひぶさ
)
のついた
鯨鞭
(
げいべん
)
を持った偉丈夫が、その鞭を上げつつ近づいてくるのであった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一本
(
ひともと
)
の
蘆
(
あし
)
を
杖
(
つえ
)
つき、片手に
緋総
(
ひぶさ
)
結びたる、美しき
文箱
(
ふばこ
)
を捧げて、ふらふらと出で
来
(
きた
)
る。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
緋
漢検準1級
部首:⽷
14画
総
常用漢字
小5
部首:⽷
14画
“緋”で始まる語句
緋
緋縮緬
緋鯉
緋色
緋縅
緋鹿子
緋毛氈
緋葉
緋桃
緋羅紗