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絹摺
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きぬず
ふりがな文庫
“
絹摺
(
きぬず
)” の例文
唯
吾人
(
ごじん
)
が日常
秋雨
(
あきさめ
)
の夜に聞く虫の
音
(
ね
)
、
木枯
(
こがらし
)
の
夕
(
ゆうべ
)
に聞く
落葉
(
おちば
)
の声、または女の裾の
絹摺
(
きぬず
)
れする
響
(
ひびき
)
等によりて、時に触れ物に応じて唯何がなしに物の哀れを覚えしむる単調なるメロデーに過ぎず。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
慄然
(
りつぜん
)
と、障子へ
触
(
ふ
)
れて起ったような
絹摺
(
きぬず
)
れが、戸を隔てた外にまで
洩
(
も
)
れた。
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
欄干に一枚かかった、
朱葉
(
もみじ
)
も
翻
(
ひるがえ
)
らず、目の前の屋根に敷いた、
大欅
(
おおけやき
)
の落葉も、ハラリとも動かぬのに、向う峰の
山颪
(
やまおろし
)
が
颯
(
さっ
)
ときこえる、カーンと、添水が
幽
(
かすか
)
に鳴ると、スラリと、
絹摺
(
きぬず
)
れの音がしました。
菊あわせ
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
絹
常用漢字
小6
部首:⽷
13画
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
“絹”で始まる語句
絹
絹帽
絹布
絹糸
絹地
絹紐
絹縮
絹紬
絹漉
絹物