“紋緞子”の読み方と例文
読み方割合
もんどんす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寝台は色あせてはいたが、豪華な紋緞子もんどんすで、高い天蓋てんがいがついており、張出し窓と反対側の壁のくぼみのなかにあった。
これは黒い紋緞子もんどんすに、匂の好い白蘭花パレエホアを挿んだきり、全然何も着飾っていない。その年よりも地味ななりが、涼しい瞳の持ち主だけに、如何にも清楚な感じを与えた。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ことごと窓帷カアテンを引きたる十畳の寸隙すんげきもあらずつつまれて、火気のやうやく春を蒸すところに、宮はたいゆたか友禅縮緬ゆうぜんちりめん長襦袢ながじゆばんつま蹈披ふみひらきて、紋緞子もんどんす張の楽椅子らくいすりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)