“白蘭花”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
パーレーホー25.0%
ハクランクワ25.0%
パレエホア25.0%
パレエホオ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白蘭花パーレーホーの花弁が宮子の口に含まれると、次ぎ次ぎに参木の顔へ吹きつけられた。クションが長椅子の逆毛を光らせつつ辷り出した。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
彼は、遠く咲く白蘭花ハクランクワのやうな運命を見たであらう。其が、やゝ凪いだ気味合ひにおちついたのが、二十三年十月の「谷間の姫百合」である。
戞々たり 車上の優人 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
これは黒い紋緞子もんどんすに、匂の好い白蘭花パレエホアを挿んだきり、全然何も着飾っていない。その年よりも地味ななりが、涼しい瞳の持ち主だけに、如何にも清楚な感じを与えた。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と同時に戯単の中から、何かがほろりと床へ落ちた。何かが、——一瞬間の後、私は素枯すがれた白蘭花パレエホオを拾い上げていた。白蘭花はちょいと嗅いで見たが、もう匂さえ残っていない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)