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籔
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やぶ
ふりがな文庫
“
籔
(
やぶ
)” の例文
杉丸太、竹束、
樅板
(
もみいた
)
なぞが、次から次へ
涯
(
は
)
てしなく並んで、
八幡
(
やはた
)
の
籔
(
やぶ
)
みたように、一旦、迷い込んだら出口がナカナカわからない。
芝居狂冒険
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ムルタとデルミッドは立ち上がり言葉もなく谷間を歩いて行った、二人のかすかな足音が
羊歯
(
しだ
)
をうごかした、
籔
(
やぶ
)
のしげみを出ると、松の中の路になった。
精
(新字新仮名)
/
フィオナ・マクラウド
(著)
苳
(
ふき
)
を
摘
(
つ
)
みに来たおばあさんは、
寒竹
(
かんちく
)
の
籔
(
やぶ
)
の中に、小犬を埋めたしるしの石を見て
呆然
(
ぼうぜん
)
としてしまったのだった。
旧聞日本橋:09 木魚の配偶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
其方
(
そちら
)
で木戸を丈夫に造り、
開閉
(
あけたて
)
を厳重にするという条件であったが、植木屋は
其処
(
そこ
)
らの
籔
(
やぶ
)
から青竹を切って来て、これに杉の葉など交ぜ加えて
無細工
(
ぶさいく
)
の木戸を造くって了った。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
いきなり狆を拝借したいと申しては
籔
(
やぶ
)
から棒でさぞ変にお思いでしょうが、私は、今回、皇居御造営について、貴婦人の
御間
(
おま
)
の装飾に狆を彫刻することをお
上
(
かみ
)
の方から命令されましたので、そのため
幕末維新懐古談:53 葉茶屋の狆のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
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二筋の流れは両岸の緑を
醮
(
ひた
)
し、空の色を映して、走って行く、日は錫のような冷たい光を放射して、雲は一団の白い炎になり、ぎらぎらと輝く、私たちは路を狭める
籔
(
やぶ
)
を
掻
(
か
)
き分けて行く、笹の葉から
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
「
籔
(
やぶ
)
から棒に暇をくれとはなんだ」
蕗問答
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
さながらに死人の心臓を取って喰うという魔性の者のような物々しさ……又は
籔
(
やぶ
)
の中に潜んでいる黒蝶の
仔虫
(
さなぎ
)
を何万倍かに拡大したような無気味さ……のみならず
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
あのお医者は
籔
(
やぶ
)
の方ではありますまいかなどいう。
幕末維新懐古談:28 東雲師逝去のこと
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
籔
漢検1級
部首:⽵
21画
“籔”を含む語句
竹籔
大籔
孟宗籔
林籔
籔内
籔原
籔小路
籔畳
籔睨
籔知
籔蔭
籔陰
籔鶯