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箇々
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ここ
ふりがな文庫
“
箇々
(
ここ
)” の例文
時には師匠の鶯の方から一定の場所に出張し弟子の鶯共がその周囲に集まりあたかも唱歌の教室のごとき観を呈するもちろん
箇々
(
ここ
)
の鶯によって素質の
優劣
(
ゆうれつ
)
声の
美醜
(
びしゅう
)
があり
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
絶えてこれを知る者あらず。
凡
(
およ
)
そ人生
箇々
(
ここ
)
の裏面には必ず
如此
(
かくのごと
)
き内情
若
(
もし
)
くは秘密とも謂ふべき者ありながら、
幸
(
さいはひ
)
に他の
穿鑿
(
せんさく
)
を免れて、
瞹眛
(
あいまい
)
の
裏
(
うち
)
に葬られ
畢
(
をは
)
んぬる
例
(
ためし
)
尠
(
すくな
)
からず。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
人間の
箇々
(
ここ
)
の消長や、文化の変転の何ものをも見ることはできなかったけれども、
麓
(
ふもと
)
から登ってくるものの噂によると、どうして、この半年ほどの間に、
世間
(
よ
)
のなかの変りようは
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陰険なやつとお人好しの
性
(
たち
)
など、
箇々
(
ここ
)
その箇性はさまざまでありまして、やはりかれらといえども悪を憎み、不義はそしるところでして、お人好しの率八のごとき、たとい稼ぎは
下手
(
へた
)
にしても
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
箇
常用漢字
中学
部首:⽵
14画
々
3画
“箇”で始まる語句
箇
箇所
箇様
箇条
箇月
箇処
箇人
箇樣
箇程
箇条書