“瞹眛”の読み方と例文
読み方割合
あいまい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分は瞹眛あいまいな返事をして、早く立ちたいような気のする尻を元の席にえていた。そうして本棚ほんだなの上に載せてある女の首をちょいちょい眺めた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
で、そのところついに一つことにしてしまう。まち生活せいかつするのはこのましくい。社会しゃかいには高尚こうしょうなる興味インテレースい。社会しゃかい瞹眛あいまいな、無意味むいみ生活せいかつしている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
絶えてこれを知る者あらず。およそ人生箇々ここの裏面には必ず如此かくのごとき内情もしくは秘密とも謂ふべき者ありながら、さいはひに他の穿鑿せんさくを免れて、瞹眛あいまいうちに葬られをはんぬるためしすくなからず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)